肉割れの原因と改善方法

2021/11/26

  • 妊娠線・肉割れ

せっかくダイエットをしたのに、お腹や太ももなどにできてしまった「肉割れ」。ダイエットをがんばったのに、こんなはずじゃなかったと落ち込む方もいると思います。今回は、肉割れの原因と改善方法についてお伝えしていきます。

監修
恵比寿美容クリニック
理事長 堀江 義明

ドクター紹介

肉割れとは?

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肉割れとは、皮膚が急激な伸長に耐えられなくなってしまい、真皮が断裂した際に生じた線状の凹凸の状態を指します。ストレッチマークなどとも呼ばれ、正式名称は線状皮膚萎縮症という皮膚の病気です。

例えば妊娠時や成長期など急激な体重増減により太ももや二の腕、お尻などに症状がでることもあります。健康面では大きな障害は生じませんが、美容的な側面で心理的ストレスを生じさせることがあります。

多くの場合は一度できてしまうと自然に消えることはありません。抜本的な改善には医療的アプローチが必要です。

肉割れができやすい場所

人間の皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層でできています。表皮は柔らかいですが、真皮は柔軟性がありません。その為、皮膚が急激に伸長した場合には真皮が耐えられずに断裂してしまいます。そのため、脂肪や筋肉がつきやすい部分で肉割れが起こりやすくなります。

・太もも

・お尻

・ふくらはぎ

・ひざ裏

・お腹

・二の腕

・胸

・腰まわり(背中)

気づかないうちにできている可能性もありますので、気になる方は上記の部位を改めて確認してみてください。

肉割れの原因

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肉割れが起きてしまう原因は、前述のように「真皮の断裂」によるものです。そのいちばんの理由は、急激に皮膚が伸長したことにあります。それでは、どんな時に肉割れが起こりやすいのかを確認していきましょう。

・成長期

成長期に身長が急激に伸びた子供は身長の伸びに皮膚が追いつかず、真皮に断裂ができてしまうことがあります。その場合は、腰回りや背中に肉割れができることがあります。また、女の子の場合は成長期に胸が急に大きくなったときにも、肉割れができる場合があります。その他、部活動など運動によって短期間に筋肉が増え、肥大した筋肉によって皮膚が伸張されることで肉割れができることもあります。

・妊娠

妊娠中には、赤ちゃんの成長とともにお腹が大きくなっていくので、お腹の皮膚が引っ張られます。特に下腹部には妊娠線(肉割れ)ができやすいといわれています。また、乳腺も発達し、胸に肉割れができる方も。その他、脂肪がつきやすくなるため、お尻太もも二の腕などにも肉割れができる方もいらっしゃいます。また、妊娠によって体内に増加するステロイドホルモンは、コラーゲンの生成や真皮のターンオーバーを抑制する働きがあるため、肌に弾力がなくなり、断裂が起こりやすくなります。

・加齢

実は加齢も肉割れの原因のひとつです。真皮には、肌の弾力を保つためのコラーゲンが豊富に含まれていますが、加齢に伴いこのコラーゲンの保有量は年々減少していきます。コラーゲンが減った肌は、肌に弾力がなくなりダメージを受けやすくなるため、若い頃よりも肉割れができやすくなるのです。

・短期間で太る

肉割れの原因で最も多いのが急激な体形の変化と言われています。肉割れは真皮が断裂することによって発症するため、短期間の間に急激な体形の変化があると一気に皮膚が伸ばされることになり、真皮が耐え切れず肉割れとなって現れるというわけです。体重が増加する際に脂肪がつきやすいお尻、太もも、お腹は肉割れができやすい場所となります。

・短期間のダイエット

急激な体形の変化が肉割れの原因なので、実は、短期間で痩せた場合にも肉割れができやすくなります。肥満から過度なダイエットで一気に体重が減量すると、腹部など蓄積されていた脂肪が一気に減少します。その際に、皮膚の収縮が起こり、伸ばされていた皮膚がたるんでしまい、肉割れが起こる可能性があります。

・急な運動、筋トレ

筋トレなどで筋肉が過剰に鍛えられ身体が大きくなったときに起こることもあります。また、成長期など部活などをはじめたときなどにも肉割れの症状が出るケースがあるとも言われています。

・歩き方、走り方の癖

「浮き指(浮き足)」をご存知でしょうか。これはその名の通り、「足指が浮いている・反っている状態」のことです。浮き指では、立ったり歩いているときでも足指が浮いていることで、かかとと指の付け根しか地面に接地しない「2点歩行」になっています。人間の歩き方は、本来は足指も含めた「3点」でバランスを取って歩くのが正しいのですが、浮き足だと2点に負荷が集中し、またその2点に関わる身体の部位も必要以上の負荷がかかります。そのため、浮き指だと、太もも(前後とも)とすね、ふくらはぎの筋肉にばかり負荷がかかり、太ももやふくらはぎに「横線の肉割れ」が起こることがあるのです。

・乾燥

肌の「乾燥」も、肉割れに大きく関わっています。肌は、水分で潤いがあるとハリが出て柔らかくなりますが、乾燥しているとカサカサして、肌は硬くなります。乾燥してひび割れやあかぎれが出来る冬の手をイメージしてください。同じように、真皮や皮下組織も乾燥状態だと、もともと伸縮性や弾力性があまりないためにさらに断裂しやすくなってしまうのです。

肉割れの消し方

一度できてしまった肉割れ=真皮の断裂は、残念ながら元に戻ることはありません。しかしすべてではありませんが、できてしまった肉割れを目立ちにくくするためには、いくつかの方法があります。

・保湿とマッサージ

肉割れができやすい場所は、皮脂の分泌量が少なく、乾燥しやすい傾向があります。したがって、肉割れを消すためには、クリームやオイルでの保湿やマッサージによってお肌のうるおいをアップし、肉割れができた部分の血流を促進し、ターンオーバーのサポートするのがおすすめです。

・食生活の改善

食生活も大事です。急激に太らない、急激に痩せないためだけでなく、日頃からバランスの良い食事を心がけることです。バランスの良い食事で、身体全体の新陳代謝が良くすることで、結果として真皮層のターンオーバーを促すことに繋がります。具体的には、野菜中心の食事を取るようにして、炭水化物や脂質、糖質は取り過ぎないようにするといいでしょう。また、コラーゲンの生成を促進するためには、タンパク質とビタミンCを取るようにすると効果的です。また、怪我の傷が残りやすい人、ニキビができやすい人、乾燥肌になりやすい人は亜鉛が足りていない可能性があります。亜鉛も積極的に摂取しましょう。

そして、身体を冷やしやすい食材はできるだけ控えることをおすすめします。身体が冷えると血行不良に繋がって肌の弾力性や柔軟性が欠け、肉割れが酷くなってしまうことがあるからです。

・レーザー治療

レーザーなどの治療機器を使用し、伸びてしまった皮膚を収縮させ、熱の作用でコラーゲン産生を促進する治療法です。治療したい部位にレーザーを照射すると、その熱が真皮層に直接働きかけ、コラーゲンの生成能力を復活させて皮膚の再生を促すという仕組みです。

・炭酸ガス(血流改善ガス)治療

治療したい部位に極細の針を刺し炭酸ガスを注入する方法です。血流が改善することで皮膚の代謝が上がります。その効果によってレーザー治療と同様にコラーゲンの生成能力が復活し、皮膚の再生が促されます。薬剤などを使用しませんので、これまで副作用などは報告されておらず、安全性がとても高い治療方法と言えます。

まとめ

できてしまった肉割れの改善も大切ですが、それ以上できないようにすることも大切なことです。自分にあった商品やケア方法を見つけて、ストレスなく肉割れ予防をしていきましょう。

また、できてしまった肉割れがコンプレックスとなっているのなら、最寄りの専門医療機関でカウンセリングを受けてみることをおすすめします。

「肉割れの改善方法」について
まずは専門医に相談する