妊娠線(肉割れ)は「おしり」にもできる?発症部位をキレイにする治療法とは
2020/08/26
- 妊娠線・肉割れ

妊娠線(肉割れ)がおしりにできてしまう方は少なくありません。おしりは目で確認しにくい部位なので、気づかないうちに肉割れができていたという場合も多いのです。今回は、おしりにできてしまった妊娠線(肉割れ)を治療する方法に着目して、解説していきます。

監修
恵比寿美容クリニック
理事長 堀江 義明
妊娠線(肉割れ)はおしりやお腹などの脂肪が多い所にできやすいって本当?
妊娠線(肉割れ)ができる部位は個人差もありますが、基本的には脂肪がつきやすい部位にはスジが生じる可能性があります。胸、腰、お腹、おしり、太もも、二の腕などは特にできやすい場所です。
おしりは肉割れができても気がつきにくい部位ですが、脂肪が多い部位であるため、スジができる人も少なくありません。いわゆる「美尻」を目指す人も増えている中で、おしりに肉割れができてしまうと精神的にもダメージを受けやすいです。
妊娠線(肉割れ)が初期の段階ではスジが赤く濃い色になっているため、よくミミズ腫れなどに例えられます。この段階ではかゆみを伴うケースもあります。徐々に退色していき、最終的には白く凹凸のあるスジとして残ることが多いです。
急激な体重増加を自覚したときは、初期の妊娠線や肉割れができていないか確認することをおすすめします。おしりなど、見落としやすい場所も鏡などを使ってチェックしておきましょう。
おしりやお腹にできた妊娠線(肉割れ)、なぜ保湿をしても治らないの?
妊娠線や肉割れは、急な体重増加によって脂肪がつき、皮膚が引き伸ばされることが原因でできます。皮膚は表皮、真皮、皮下組織で構成されています。柔軟性のある表皮は引き伸ばされても耐えることができますが、真皮は断裂してしまいます。
真皮はコラーゲンなどの繊維で構成されています。しかし、糖質コルチコイドという物質が増加すると、コラーゲンを生成する力が低下すると考えられています。糖質コルチコイドが増加する妊娠中や思春期には、特に妊娠線(肉割れ)ができやすい状態になります。
妊娠線や肉割れの正体は真皮の断裂痕であるため、おしりやお腹に妊娠線(肉割れ)ができてしまうと、自力で治すことは難しくなります。
クリームやオイルなどを使って肌を保湿すると皮膚の表面には作用しますが、その奥にある真皮層の断裂に働きかけることは困難です。保湿によって妊娠線(肉割れ)が少し目立たなくなる可能性はありますが、完全に消すことは難しいことを知っておきましょう。
ただ、妊娠線(肉割れ)ができてしまう前の段階で、おしりやお腹をクリームなどで保湿しておくことは、皮膚の柔軟性を高める効果が期待できます。急激な体重増加が起きないよう、食生活や運動にも配慮するといいでしょう。
適切な治療で、妊娠線(肉割れ)のないキレイなおしりやお腹を取り戻そう!
妊娠線や肉割れでできたスジを自力で完全に治すことは困難ですが、クリニックで治療を受けるという選択肢もあります。セルフケアでは外側からのアプローチしかできませんが、医療機関では内側からの改善を図ることが可能となります。
ただ、クリニックで受ける治療であれば、治療法や効果がすべて同じというわけではありません。
妊娠線や肉割れによく用いられるレーザー治療では、熱刺激を活用して組織の再生を促します。
その他、おしりなどにできたスジを消す方法として、「血流改善ガス」を使った治療法が挙げられます。
炭酸ガスの一種を肌に注入することによって、真皮の血流が増加するため、代謝が増える効果が期待できます。また、皮膚に一時的なダメージが与えられることにより、再生能力が高まり、皮膚のコラーゲン産生が促される効果も期待できます。
おしりやお腹などにできた赤紫色のスジはもちろん、白く残った凹凸のある肉割れも治療の対象となります。
しかし、それぞれ効果には個人差がありますのできちんと個人の症状にあった治療をおこないましょう。
肉割れがあると、温泉やプールに行くときに抵抗感が生じたり、夏場の服装が制限されてしまったりするケースも少なくありません。今はさまざまな治療法が登場しているので、コンプレックスの解消に向けて一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。